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中江田電子

気まぐれ日記 つぶやき

あと半年

2010年2月26日
 
19歳まであと半年37b86637.jpeg
 
たろう君が家にきてから18年が過ぎました。
当時お父さん、お母さんそして僕も若く元気でした。(笑)
たろう君はとても小さく、手の上に乗るほどの大きさでした。
毎晩、お父さんと一緒に寝て小さな座布団がたろう君の指定席に
なっていきました。
 
家から歩いて15分くらいの処がお気に入りの遊び場所です。
工業団地の造成地で大きな水溜りがあり何時も泳いでいました。
自分から水に飛び込んで遊ぶくせに、雨に濡れるのが嫌いで
雨が降ると大騒ぎをしていました。
車に乗って遊びに行くのも大好きで、近所に買い物に行くだけでも
とても悦んでいました。
 
たろう君はネズミを捕まえるのがとても巧く、散歩の途中や農作業中
家の中でも捕まえていました。本人はとても自慢らしく家族に
獲物を見せびらかしていました。
 
謎その1 たろう君はとても用心深いです。
近所の顔見知りの人からのおやつさえ貰って食べません。
誰もそんな躾はしていないのに?
 
今から1年ほど前、まだ自分で歩ける体力が有ったころです。
窓辺に丸くなり時々外を眺めていました。
横顔がとても寂しそうで、その時何かを悟った様でした。
自分の寿命、家族との別れ。
そして、今後の自分の生死を全て僕たちに委ねる事を・・・。
 
初夏、たろう君の様子が変わってきました。
あんなに好きだったドライブも積極的に参加しなくなり
家で留守番をすることが多くなってきました。
散歩も遠出をおっくうがり、近所を回るだけです。
食欲も減り、何時も悲しい目をしていました。
 
年が明けて2010年2月。 
現在たろう君は歩く事はもちろん立ち上がる事もできません。
身体は痩せて骨と皮ばかりです。
手の施しようも無く、日に日に弱っていきます。
見ていることもとても辛く言葉も掛けられません。
 
“頑張れ”は残酷な言葉です。その先には何があるのか。
回復の見込みの無い者に微かな希望を与え無理をさせます。
周りはもちろん本人も悟っています。
 
今日、僕たちはとても辛い決断しました。
彼の時間はまもなく永遠に止まります。
やっと生きる苦痛から開放されます。
これ以上の延命は本人と家族に苦痛とストレスを与え経済的負担を
強いることになります。反対の余地は無く、無言で従うのみです。
彼と過ごした18年は一晩の眠りの様です。
本当にあっと云う間の出来事です。
 
父も母も僕も年をとり大変な時間が過ぎました。
18年という時間の分だけ悲しみはとても深く、大きい。
思い出の数だけ癒しの時間が掛かります。
 
今後、彼に変わる存在は当分現れないだろう。
それほどたろう君の残した物は、家族にとって大変重く大きなものです。
彼の魂が花咲く緑の地に在ることを祈っています。

 

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