[ # 1 91/02/20 00:40:28 ID: 0 (miyabee ) ]
[ Title: チカゴロノ ハイシャ ]
近頃の歯医者1
1991年1月のある水曜日、突然虫歯が痛み出した。
以前に治療をした所の詰め物が取れてしまって放って置いたためだ。
その日、私は諸用であるメーカーの営業所へ出かけていた。
各種のカタログ請求や、懸案になっていた用事を済ませるためである。
(虫歯は朝から痛んでいたのだが、我慢の範囲であったため薬も飲まずにいた。)
話が済んだ頃、女子社員がコーヒーを持ってきてくれました。
私は、気を良くして迂闊にもそのコーヒーに砂糖を入れて飲んでしまったのだ。
しまった、と思った時はもう遅く虫歯の痛みは耐えがたく、
所長とも話がしたかったのだが、早々にその場をあとにした。
(実際信じられない位早く、痛みが強くなったのだ。)
車を運転するのだが、余りの痛みに意識が遠くなるようで、
他人から虫歯の痛みの話はよく聞いていたが、実際に自分が体験してみて
これ程とは、思わなかった。
頭の中では、
”今日は、あと2件ほど用事があり果して済ます事ができるだろうか。”
”虫歯の痛みに気を取られて事故を起こさない様にしなくては。”
”今、走っている道で、一番近い薬屋はどこか。・・・”
”この痛みは、これ以上強くなるのか。何時まで続くのか。・・”
”もう、我慢の限界だ・・空き地に車を止めようかな・・・・・”
”痛いよー 助けてー・・・・”
あった、あった、助かった。薬屋があったのだ。
店内に入ると既に客がいてなにやら店員と話をしている。
(早くしろー。こっちは虫歯が痛くて意識がもうろうとしてきた。)
5秒、10秒、もう限界だ。
”ちょっとすいません、虫歯の痛み止めありますか?
できるだけ強力で即効性のものをお願いします。”
車に戻るとすぐに2錠飲んだ。(1回1錠と店員が説明してくれたが)
1秒でも早く苦痛から逃れたいのだ。
なんとかその日は、強力痛み止めのお陰で無事のこる2件の用事をすませることが
できたのだが・・・・
苦痛に満ちた受難の日々は今日始まったばかりだ。
続く・・・・
みやび
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