気まぐれ日記 つぶやき
1994年9月21日午後
9月5日、12日、19日と3回行われた虫歯の治療がようやく終わった。
上顎の親知らずの抜歯2本。下顎の奥歯の虫歯の治療1本である。
抜歯の痛みは、当日だけで翌日からは安静にしていれば全く痛みはない。
ただ、どうしても飲み食いの時の刺激で軽い痛みは在るのだが
それも2日~3日で痛みは消えました。しかし、心の中には大変
大きな傷が残りました。歯を2本失うというのは私にとって、
大変な重大事件です。間違えなく今年の10大ニュースベスト1でしょう。
ロストバージンのショックや感じと同じではないでしょうか?。
今回の治療はこれでお終いと言われた時は本当に心底ホットしました。
あーあ、よかった。
それから、もう一つ私にはSM的感性が磨かれていないのか
あるいは無いように思いました。自分自身は苦痛やストレスにとても弱く
診療台の上に横になるだけで呼吸困難になり、心臓麻痺を
起しそうになるからです。他の人はどうなのでしょうか。
内科医院には、年寄りが沢山たむろして社交場になっていますが
歯科医院は、さすがに社交場といった雰囲気がありません。
治療を終え会計を済ませると皆すぐに帰ります。
歯科医院は客の回転がとてもよく他の客商売の業種から見ると
羨ましいのではないでしょうか。
奥歯の治療は非常に簡単でした。小さい虫歯のせいか痛みや
苦痛はなくすぐに終わりました。そして、最も良かったことは
うがいをして吐き出す吐瀉物の中に歯のかけらや肉片、血などが
交じっていなかったことです。吐瀉物に歯のかけらや血などが交じって
いると心が鉛のように重くなり深い海の底へ沈んでしまった感じです。
とにかく虫歯は小さいうちに直しましょう。これを読んでいる
貴方笑っていないで早く歯医者へ行って検診しましょう。
それから詰め物が何時もと違っていました。
今までですと、銀(無機水銀合金)をつめるのですが、今回は
セラミックの様な物でした。無機水銀といっても人体に有害です。
何故、今まで使われていたのでしょうか。
無害だと思っていたのでしょうか。
口の中いっぱいに広がる金属イオン特有の味はどう見ても有害でしょう。
それは、粘土のように柔らかいのですが、
紫外線を当てると硬化するようです。色は象牙色で注意して
見ないと治療痕が分かりません。これでしたら口を開けた時に
虫歯の治療痕が目立たなくてとても良いと思います。
私などは今までに治療し詰めた所や冠を全部セラミックに変えたい
くらいです。ほんと、目立たなくていいですよ。
数年前から続いた歯医者日記はこれでお終いです。
少々大袈裟に書いた所も有りますが、決して他人の話しでは
ありません。皆さんも自分自身の歯を失うのです。
抜いた歯は決して生えてきません。治療の苦痛は自分自身に対する
甘えの代償です。その報いは非常に大きいのです。
今回の経験は、あまり感心が無かった歯について十分に
考えさせられました。
これからは、手や顔を洗うように歯も洗い磨きます。
二度とこんな苦痛を経験したくないから。
またまた、歯医者の診察台の上にいます。
今日は果してどんな治療が待っているのか。
私はまだ、30前だがこの年になるまで歯医者には数回通院した記憶がある。
しかし、どうしてこんなにも緊張するのだろうか?
小さいころ麻酔もせずに歯を治療し痛い思いをしたためだろうか。
あるいは、テレビや雑誌で歯科医が不正請求や不正診療をしているのを
見聞きしたためだろうか。とにかく、私は非常に緊張していた。
今日の治療内容は親知らずを1本抜く事だった。
緊張とストレスの為に心臓麻痺を起さないか心配だった。
それほど歯医者が苦手なのだ。
まず、麻酔を1本打ち、効いてくるまでの間に歯石を取ります。
つづいて、もう1本そして虫歯の中へ直接麻酔薬を散布しました。
いよいよ、歯を抜きます。今日は、金てこではなくもう少し繊細な器具でした。
しかし、抜くのには時間がかかり緊張やストレスが倍増した様です。
あーあ何という日だ。どうして自分自身これほどの苦痛に絶えられるのか
不思議で成りません。ひょっとしたら私はマゾなのか?
苦痛が好きなのか。緊張感が好きなのか。ストレスが好きなのか。
いいえ、決してそうでは無いと思います。
何とか虫歯を無くそうという思いが歯医者へ足を向かわせるのです。
恐怖心を克服し勇気を持って診察台の上に横になる。
ここに僅かな満足感が有ります。ただそれだけです。
私はとてもストイックだ。我慢強い。辛抱強い。
苦境に絶える精神力がある。
しかし、世間ではこの程度は普通の様だ。
今日は、1994年9月10日である。
今週の月曜日に数年前から中断していた、治療をついに再開した。
今日から約2週間前コーラを飲んでいる時に突如痛みだしたのだ
数年前に大変な勇気と決断力を起させ歯医者へ向かわせたのもこの歯だった。
当時この歯は抜く予定になっていたのだが、臆病な私は痛みが消えたのを
幸いに通うのを止めてしまったのだ。
円高の影響なのか最近は輸入ジュースが安くなっている。
我が家でも通常売られているメジャーなコーラの半額のコーラを
1ケース買ってきていた。
その味は特にまずくなく、わりとすんなり喉を通っていたのだが・・・。
虫歯の痛みは、とても堪え難く想像を絶する程で買い置きの頭痛薬は
総て飲み干してしまった。
バッファリンは通常は2錠のところ4錠を服用し全く効目なし、
ノーシンはまあまあの薬効でやや効果あり。
昼間は仕事で何とか我慢できるが、夜が長い事。
レイトショーの映画を観たり、本を読んだり段々寝不足になってきました。
そして、ついに治療を再開しようと決心させたのは、
懇意にしている御客様の家で昼食をご馳走になったときだった。
その痛みは、歯だけではなく耳の中、顎の下、側頭部や鼻までも
襲いはじめたのだ。とてもじっとしてはいられず、やっとの思いで車に
乗り込みエンジンをスタートさせたが気持ちは落ち着かず
果たして無事に家までたどり着けるのか心配になってきた。
さらに、悪い事は重なるもので何と目眩がするではないか。
もうだめかと、不安になる気持ちを押さえてゆっくり車をスタートさせた。
3年ぶりに歯医者の待合室に居ます。3年前の予約券を出し
“あの~私の順番まだでしょうか・・。”
“!?・・・・・30分後に治療します。”
再び治療台の上に横になりました。3年前の先生がやってきて
“えーと、どこまで治療しましたっけ?”
遂に奥歯を抜く事に成りました。私は、生えるべき歯は全て生えています。
(いわゆる親知らずもです。そして歯並びも悪くない。)
それが、遂に1本亡くなるのです。何という事だ!
隣を見ると口の中を写真に撮られている。いったい何に使うのだろうか。
妙な器具を口の中に入れ無理矢理大きく開いている。拳が入りそうだ。
私も口の中の写真を撮るのだろうか。段々不安に成ってきた。
まず、麻酔を1本打ち奥歯のレントゲン写真を1枚撮る。
そして、顎と歯のパノラマレントゲン写真を1枚、また麻酔を1本打つ。
出来あがったパノラマ写真を観ると根がしっかりしていて抜かなくても
良いようにみえる、がもう決断した事だ。覚悟を決めよう。
“麻酔は効いていますね。すぐ抜けますから楽にしていてください。”
抜歯はわずか5秒で終わった。だが、非常にショックだったのは、
抜歯に使った器具が小さなバールというか、金てこというか全く原始的な
器具だった事である。
もっと繊細で精密な器具を使って丁寧にゆっくりと抜くものだと
思っていたのである。
今日の治療はこれで終わった。しかし、次回はどうなるのだろうか。
気の小さい私は、毎日が不安一杯である。
これを読んでる貴方、笑い事では有りません。
歯を大切にしましょう。毎食後、きちんと歯を磨きましょう。
コーラは歯に良くありません。たばこも良くありません。
歯にくっつく甘い食べ物も良くありません。
定期的に歯医者に行き検査を受けましょう。
歯を亡くしてからでは遅い
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