気まぐれ日記 つぶやき
キャンプ
最近は、キャンプが流行りの様です。それも一人のやつね。
キャンプ場として整備されたところは比較的安全で、特に記するところは
ありません。しかし、一人で、山の中や川辺でのキャンプは非常に注意する
必要があります。ここからは、僕が体験した不思議で怪奇なお話です。
自然の中で過ごすと野生動物と遭遇することが、度々あります。
彼らも好奇心が強いらしく、手が触れる寸前まで、近づいてきます。
深夜、テントの周りでもガサゴソと動き回る音がします。
ソロキャンプが流行り出す以前の事です。季節は秋の彼岸の頃でした。
孤独が好きな僕はその日も山で、キャンプをしていました。
明るい内にテントを貼り食事を済ませます。夕方以降は野性の昆虫の
活動時間です。灯りに誘われて多種多様の昆虫が集まってきます。
食事や語らいの時間はとても短く、灯火は最低にしてテントの中に吊します。
当然、蚊取り線香はテントの内外に吊し虫除けと野生動物避けに
します。
その日の深夜の事です。テントの中の蚊取り線香は燃え尽きておらず、
当然外の線香も燃え尽きていない筈です。
テントの外で音がします。”ガサ・・・ゴソ・・・”だんだん近づいてきます。
野生動物が好奇心に駆られ、テントの周りを嗅ぎ回っているのでしょうか。
気配は非常に大きく邪悪で危険な感じがします。大抵は、こちらが起きたり
”気”を放てば敏感に感じとり離れて行きます。今回は違う様です。
テントの周りをうろつく音は、二足歩行で体重がある様です。
そして一人の様です。殺気を放って追っ払おうとしましたが、
手応えはなく相変わらずテントの周りを彷徨いています。
怖いのはクマやイノシシなどの大型野生動物と狂気を放つ人間です。
特に人間は厄介です。こちらが放つ殺気に対し狂気を返してくるので、
非常に緊張します。外の人間もこちらが気づいているのが分かるらしく
テントの周りを回るだけで入ってはきません。
ちなみに当時のテント生地は雨傘に似ています。
撥水加工を施された外と内生地、一枚でできています。
野生・自然との境界がこの薄布一枚、非常に頼りないです。
テントの外に居るのは大型の狂気を放つ何かです。
テントから出ることは即格闘を意味し、非常に緊張しています。
邪悪で狂気を放つ何かに殺気を放ちますが、手応えがなく追い払う
ことができません。犬でも連れてくればと後悔しています。
目を凝らして時間を見ます。まだ、午前3時です。
気配はまだ消えません。近くに居る感じがします。
辺りの空気が緊張しています。血管を流れる血液の音が聞こえます。
”ザーザー”うるさいです。アドレナリンが沸き立ち熱量が増し戦闘体制が
最高潮に達た時、外の気配が離れて行きました。
午前4時を過ぎた頃テントの外に出て見ました。
特に変わった感じはしません。虫も小動物も非常に静かです?
森や薮の音が聞こえません。背後で”ポトリ”線香の灰が地面に落ちた音が
聞こえました。
振り返るよりも早くしゃがみ込み、回し蹴りをお見舞いしバランスを
整え距離を取ります。瞬時に全身の血液が沸き立ち産毛までもが立ち上がり
ます。まだ、居たのか?
背後を取られたのに気付きませんでした。
静かに静かに呼吸を整え集中します。どこに居る、右か、上か、後ろか、
下か、・・・周囲全ての方向に気を張り巡らし、間合いを限界まで広げ侵入者を
探ります。
空気が澄み緊張が溶け朝日が差し込み初めました。小動物達の動き回る
気配が感じられます。嗚呼無事に助かったのだ。後にも先にもあんなに
緊張したのは初めてです。1秒間にしゃがみ込み回し蹴りをして後ろに飛ぶ
手応えは感じられませんでしたが、確かに何かいました。こんなに怖い思いを
したのは初めてです。朝飯も取らずに早々に撤収です・・・???。
テントの外側に手形が無数に有ります。小さな子供の手形や大人と思しき
大きな手形、大小様々です。背中を冷たい汗が流れ落ちて行きます。
このまま、このテントを持ち帰って良いのか悩みます。
丁寧に叩いて水気をきり折り畳んで持ち帰りました。
唯のソロキャンプの筈が、こんな怖い思いをするなんて信じられません。
キャンプは当分やめます。テントはリサイクルへ投げ売りです。
管理されたキャンプ場以外では留まりません。
深夜、テントの周りを歩く足音が気になって夢に見ます。
怖いのは狂気や邪気を持った人間です。勝てそうに有りません。
安心安全な公園や管理キャンプ場以外ではだめです。
ソロキャンプで怖い事ないですか?
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